[Aurora] インスタンスタイプをdb.r3.largeからdb.t2.mediumに変更してみた
はじめに
AWSチームのすずきです。
AWSがマネージドサービスとして提供する、MySQL互換のRDBMS Amazon Aurora。 2016年11月のアップデートにより、開発、評価環境向けのインスタンスタイプとして「db.t2.medium」を利用する事が可能になりました。
今回、弊社開発環境のAuroraインスタンスを、「db.r3.large」から「db.t2.medium」に変更する機会がありましたので、 その内容を紹介します。
環境情報
- リージョン : 東京
- エンジン: Aurora 5.6.10a
- インスタンス数: 1
手順
クラスタのアップグレード
- Aurora クラスタ 1.9.1へのアップグレードがリリースされていましたので、その適用を実施しています。
- アップグレードは2分で完了しました。
- aurora_version 確認
mysql> select @@aurora_version; +------------------+ | @@aurora_version | +------------------+ | 1.9.1 | +------------------+
インスタンスの変更
- Auroraインスタンスの変更を実施します
- インスタンスタイプとして「db.t2.medium」を指定します
- 即時にインスタンスタイプを変更するため、オプションをチェックします。
- 即時変更指定をしない場合、次回メンテナンスウィンドウ時間に変更が行われます。
- 確認画面
変更ログ
- 「r3」→「t2」への変更、今回は14分を要しました
モニタ情報
- 「t2」変更後、CPUクレジット情報のCloudwatchメトリックが確認可能となります。
- CPUクレジットが枯渇するとCPU性能がベースラインまで大幅に抑制されますので、ご注意ください。
##まとめ
DB接続などAurora用に最適化されたアプリケーション環境では、 開発、検証用として、本番システムと干渉の心配が無い別DBを用意した場合、 そのAWS利用費が割高になる事がありました。
DBのCPU、メモリ性能を必要としない開発用途であれば、 「db.t2.medium」を採用する事で、「db.r3.large」から大きくコストを抑える事が可能になります。 フェイルオーバの検証や、リードレプリカの負荷分散の確認など、よりAuroraを気軽に試せる様になりました。
尚、DBとして「t2」のインスタンスを利用される場合、そのCPUクレジット残量の枯渇は 大きな性能影響を及ぼす場合がありますので、くれぐれもご注意ください。
参考情報
RDS費用
- 東京リージョンのRDS、1インスタンスの時間単価(2016年11月現在)より、月額(730時間)料金を計算
RDS(Aurora)
インスタンスタイプ | メモリ | 1時間単価($) | 1ヶ月価格($) |
---|---|---|---|
db.t2.medium | 4 | 0.125 | 91.25 |
db.r3.large | 15 | 0.35 | 255.5 |
db.r3.xlarge | 30.5 | 0.7 | 511 |
db.r3.2xlarge | 61 | 1.4 | 1022 |
db.r3.4xlarge | 122 | 2.8 | 2044 |
db.r3.8xlarge | 244 | 5.6 | 4088 |
RDS(MySQL)
インスタンスタイプ | メモリ | 1時間単価($) | 1ヶ月価格($) |
---|---|---|---|
db.t2.micro | 1 | 0.026 | 18.98 |
db.t2.small | 2 | 0.052 | 37.96 |
db.t2.medium | 4 | 0.104 | 75.92 |
db.t2.large | 8 | 0.418 | 305.14 |